* 純粋な過去の事実や出来事を直接表す助動詞
could (過去の能力)
would (過去の習慣) です。
疑問文で依頼や許可を求める際に助動詞の原型よりマイルド(丁寧語)になるのは
Could(状況的に能力的に可能かどうか)
would(その意思があるか(してもらえますか?))
should(主語を自分にして何をする事を負うているか(何をすればいいでしょうか?))
might(主語を自分にして動詞の行動をしてもいいかどうか(してもいいですか?))
過去形が無い助動詞は
Must
です。
以下にまとめたものと説明を記載します。
助動詞の理解にお役に立てると幸いです。
* 純粋な過去の事実や出来事を直接表す助動詞として機能するのは、主に**could (過去の能力)** と would (過去の習慣) です。
* can の過去の能力は could、must の過去の義務は had to、will の過去の習慣は would と、代わりの表現を使うことが多いです。
* might や should は、過去の事柄に対して「推量」「可能性」「義務」「後悔」などのニュアンスを加える際に使われますが、それ自体が過去の事実を断定するような役割は持ちません。
助動詞 | 純粋な過去形として使われるか? | 主な使い方 (過去の文脈で) | 例文 (過去の文脈) | 補足 |
---|---|---|---|---|
can | いいえ (代替表現: could, was/were able to) |
– 過去の能力(could) – 特定の状況でできたこと(was/were able to) |
When I was young, I could swim. The fire spread quickly, but we were able to escape. |
`can` 自体は現在形の能力を表す。 過去形としては `could` や `was/were able to` を使う。 |
could | はい (特に一般的な過去の能力) | – 過去の能力(~できた) – 過去の可能性(~できたかもしれない) |
I could run very fast when I was a child. It was so dark, I couldn’t see anything. |
|
will | いいえ (代替表現: would) | – 過去の習慣 (would) | When we were kids, we would often play in the park. | `will` 自体は未来を表す。 過去形としては `would` を使う。 |
would | はい (特に過去の習慣) | – 過去の習慣(~したものだった) – 過去の仮定(仮定法過去完了の帰結節) |
Every morning, my grandmother **would** bake fresh bread. If I had studied, I **would have passed** the exam. |
丁寧な依頼や現在の仮定法にも使われるため、文脈で判断が必要。 |
may | いいえ (代替表現: might) | – 過去の可能性・推量 (might) | She **might have missed** the train. | `may` 自体は現在の可能性や許可を表す。 過去形としては `might` を使う。 |
might | いいえ (過去の推量や可能性を表す) | – 過去の可能性・推量(~したかもしれない) – 時制の一致 |
She **might have forgotten** about the meeting. She said she **might** come. |
「純粋な過去の事実」というよりは、「過去の可能性」を表す。 現在の可能性(より弱い)にも使われる。 |
must | いいえ (代替表現: had to) | – 過去の義務・必要性 (had to) – 過去の強い推量 (must have + 過去分詞) |
I **had to** leave early yesterday. He **must have been** very tired after the journey. |
`must` 自体は現在の義務や強い推量を表す。 純粋な過去の義務には `had to` を使う。 |
should | いいえ (過去の義務・アドバイス・推量) | – 過去の義務・アドバイス(~すべきだったのに) – 過去の当然の推量(~したはずだ) |
You **should have told** me earlier. They **should have arrived** by now. |
「純粋な過去の事実」というよりは、「過去の義務や推量」を表す。 現在の義務やアドバイスにも使われる。 |
比較のポイント
- 助動詞 + 完了形 (have + 過去分詞): 主に過去の出来事に対する推量、後悔、可能性、または未来のある時点での完了を表します。
- 助動詞 + 動詞の原形: 主に現在の能力、可能性、義務、未来の出来事を表します。
このように、助動詞の後に続く形によって、表現できる時間軸(過去、現在、未来)やニュアンスが大きく変わります。
助動詞と完了形の組み合わせと、助動詞と動詞の原形
助動詞の種類 | 助動詞 + 完了形 (have + 過去分詞) | 助動詞 + 動詞の原形 |
---|---|---|
will | By next year, I will have graduated from university. (来年までに、私は大学を卒業しているでしょう。) |
By next year, I will graduate from university. (来年までに、私は大学を卒業するでしょう。) |
would | If I had studied harder, I would have passed the exam. (もっと一生懸命勉強していたら、試験に合格していただろうに。) |
If I studied harder, I would pass the exam. (もっと一生懸命勉強すれば、試験に合格するだろうに。) |
can | He can’t have left already! I just saw him. (彼がもう出発したはずがない!たった今彼を見たばかりだ。) |
He can’t leave yet! I just saw him. (彼はまだ出発できない!たった今彼を見たばかりだ。) |
could | I could have gone to the party, but I decided to stay home. (パーティーに行けたのに、家にいることにした。) |
I could go to the party, but I decided to stay home. (パーティーに行けるが、家にいることにした。) |
may | She may have missed the train. (彼女は電車に乗り遅れたのかもしれない。) |
She may miss the train. (彼女は電車に乗り遅れるかもしれない。) |
might | I might have left my keys at the office. (オフィスに鍵を忘れてきたかもしれない。) |
I might leave my keys at the office. (オフィスに鍵を忘れるかもしれない。) |
must | He must have been very tired after such a long journey. (そんなに長い旅の後では、彼はとても疲れていたに違いない。) |
He must be very tired after such long journey. (そんなに長い旅の後では、彼はとても疲れているに違いない。) |
should | You should have told me earlier. (もっと早く私に言うべきだったのに。) |
You should tell me earlier. (もっと早く私に言うべきだ。) |
このように、助動詞の後に完了形 (have + 過去分詞) が続くか、動詞の原形が続くかによって、表現できる時間軸(過去、現在、未来)やニュアンスが大きく変わります。それぞれの形が持つ基本的な意味を理解することで、より正確な英語表現が可能になります。