Mayの用法


英文法で脳トレへようこそ

このサイトでは、
英文法のロジックを使って「楽しく悩む」ことで、英文法を深く理解する
ことを目的にしています。

日本語とは少し考え方が違うけれど、
「なるほど」と納得できる英文法のロジックを一緒に見ていきましょう。


「May」の基本イメージは「二択」

“may” は
「可能性」や「許可」を表す助動詞
と習いますが、本質はとてもシンプルです。

👉 二つの道があり、どちらかを選ぶ状態

この「二択」のイメージで考えると、
“may” の使い方が一気に整理できます。


① 可能性を表す may(どちらになるか分からない)

結果が AかBか、まだ決まっていない 状態です。

  • I may go to the party tonight.
    (今夜、パーティーに行くかもしれない)
  • It may rain tomorrow.
    (明日は雨が降るかもしれない)

👉
行く/行かない
降る/降らない
どちらになるか分からない二択です。


② 許可を「尋ねる」 may(選択権は相手にある)

  • May I borrow your pen?
    (ペンを借りてもいいですか?)

ここでは
「借りる/借りない」
どちらにするかの選択権を相手に委ねています。

そのため、とても丁寧な表現になります。

  • May we have a moment of your time?
    (少しお時間をいただけますでしょうか?)

👉
「判断はあなたにあります」という姿勢
= 丁寧さの正体です。


③ 相手に使う may は「選択権を与える」表現

  • You may go home.
    (帰ってもいいですよ)

これは
**「帰る/帰らない」の二択を相手に“与えている”**表現です。

👉
目上の人が部下に使うなら自然ですが、
対等な相手や目上の人に使うと
上から目線に聞こえる可能性があります。

そのため、日常会話では
相手に使う may は控えめにするのが無難です。


④ 丁寧な依頼としての may

  • May I have a glass of water, please?
    (水を一杯いただけますか?)

「can」でも言えますが、

  • can:状況的に可能かどうか
  • may:判断・許可を相手に委ねる

という違いがあります。


⑤ might を使うと、さらに丁寧になる理由

  • She might come to the party if she finishes work early.
    (仕事が早く終われば来るかもしれない)
  • Might I use your phone for a moment?
    (少しお電話をお借りしてもよろしいでしょうか?)

👉
**過去形(might)にすることで、
現実から一歩距離を取った「仮定」**になります。

その結果、
「無理かもしれませんが…」
という遠回しで丁寧な響きが生まれます。


まとめ:May とは何か?

May = 二択が存在することを示す助動詞

  • 可能性 → どちらになるか分からない二択
  • 許可 → 選択権を誰が持っているか
  • 丁寧さ → 二択の主導権を相手に渡すこと

例:

  • You may choose between coffee and tea.
    (コーヒーと紅茶、どちらでも選べます)
  • You may go to the party or stay home.
    (行くか、家にいるか、どちらでもいい)

お疲れさまでした

稽古は螺旋の如く、と言います。
ぜひ何度も目を通して、
「あ、ここも二択だ」と気づく感覚を育ててみてください。

最後までお付き合いいただき、
ありがとうございました。

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