英語の第4文型「SVOO」。
学校では、
S + V + O + O
「主語+動詞+間接目的語+直接目的語」
と習います。
でも、この説明だけだと、
「目的語が2つある特別な文型」
のように見えて、少し難しく感じるかもしれません。
そこで、もっとシンプルに考えてみましょう。
SVOOは、
いつものSVOに「誰に・誰のために」という情報まで、前置詞なしで入れられる便利な語順
と考えると分かりやすくなります。

まずは基本のSVO
たとえば、
I gave a present.
私はプレゼントを渡した。
これは普通のSVOです。
- S:I
- V:gave
- O:a present
つまり、
誰が → どうした → 何を
ですね。
ここに「彼女に」という情報を追加してみましょう。
I gave a present to her.
私は彼女にプレゼントを渡した。
基本のSVOはそのままで、
to her
を後ろに追加しています。
ところが、giveにはもう一つ便利な言い方があります。
I gave her a present.
これがSVOOです。
SVO+to
I gave a present to her.
↓ 前置詞なしで言える
SVOO
I gave her a present.
意味はほぼ同じです。
つまりSVOOは、まったく別の表現を一から作っているというより、
「誰に」という情報を前置詞なしで動詞のすぐ後ろに置ける語順
と考えるとシンプルです。
SVOOには大きくgive型とbuy型がある
SVOOを覚えるときは、大きく2つに分けると分かりやすくなります。
① give型:SVOでは主にtoを使う
代表的なのがgiveです。
I gave a present to her.
↓
I gave her a present.
ほかにも、
I sent a letter to him.
→ I sent him a letter.
She showed the picture to me.
→ She showed me the picture.
He taught English to us.
→ He taught us English.
などがあります。
代表的なgive型は、
give / tell / show / teach / send / lend / pass / bring / offer / promise
など。
学校で習う基本動詞が中心です。
なぜtoなの?
toの基本イメージは、
「そこへ向かって、到達する」
です。
give、send、showなどは、
物・情報などが相手へ届く
というイメージと相性がいいわけです。

② buy型:SVOでは主にforを使う
もう一つがbuy型です。
I bought a book for her.
↓
I bought her a book.
ほかにも、
I cooked dinner for her.
→ I cooked her dinner.
He made some coffee for me.
→ He made me some coffee.
などがあります。
buy型では、
「誰のために」
という情報をforで追加できます。
toとforは何が違う?
かなり大ざっぱに言えば、
to → 相手へ届く
for → 相手のためになる
という違いです。
たとえば、
I gave a present.
だけでは「誰に渡したの?」という受け手が気になりやすいですね。
一方、
I bought a book.
はこれだけでも普通に成立します。
本を買うという行為自体は、誰かのためでなくてもできます。
そこへ、
for her
を付ければ、
「彼女のために」
という利益の向かう先を追加できます。
これがgive型とbuy型を理解する一つの目安になります。

SVOOのメリットは「これだけで伝わる」こと
SVO+to / forでも、もちろん伝えられます。
それなのに、なぜSVOOを使うのでしょうか?
最大のメリットは、
前置詞なしで「誰に+何を」までサッと言えること
です。
I gave a present to her.
より、
I gave her a present.
のほうが、
I → gave → her → a present
と必要な情報を続けて並べられます。
特に会話では便利です。
たとえば、
Can you show me the way?
道を教えてくれる?
Could you tell me your name?
名前を教えていただけますか?
What can I get you?
何をお持ちしましょうか?
このように、よく使う疑問文や定番表現にもSVOOはたくさん登場します。

SVOOとSVO+to / forは、いつでも変換できるわけではない
ここまで、
I gave a present to her.
→ I gave her a present.
I bought a book for her.
→ I bought her a book.
のように、SVO+to / forとSVOOを比べてきました。
ただし、この変換はすべての動詞で自由にできるわけではありません。
たとえば、
I explained the problem to him.
とは言えますが、
× I explained him the problem.
とは普通言いません。
つまり、
SVO+to / forでは言えるけれど、SVOOにはできない動詞
があります。
そして実は、その逆もあります。
SVOOでは自然なのに、単純にto / forへ変換できないものもある
たとえば、
It cost me $100.
それには100ドルかかった。
This saved me a lot of time.
これは私の時間をかなり節約してくれた。
Spare me a minute.
ちょっと時間をください。
これらも「人+物」の形を取りますが、giveのように単純に、
物+to 人
物+for 人
へ置き換えればいいわけではありません。
つまり、
SVO+to / for → SVOO
にも例外があり、
SVOO → SVO+to / for
にも例外があります。
SVOOは「to / forを消せば必ず作れる文法ルール」ではなく、
その語順を使える動詞が決まっている
と考えるほうが正確です。
ただ、ここで例外ばかりを気にする必要はありません。
学校で習うような基本的なSVOO動詞では、
give a present to her
→ give her a present
buy a book for her
→ buy her a book
のように、SVO+to / forとの対応で理解できるものが多くあります。
ですから、英語を使うための最初の理解としては、
「SVO+to / forで表していた『誰に・誰のために』を、前置詞なしで入れられる便利な語順がSVOO」
と考えて差し支えないでしょう。
そして例外に出会ったときに、
「この動詞はSVOO独自の使い方をするんだな」
と一つずつ覚えていけば十分です。


だから、SVOOは「使える動詞」だけ覚えればいい
ここがSVOO学習で一番大切なポイントです。
SVOOを作れる動詞は限られています。
しかも、日常的に自分で使うことを考えるなら、学校で習うような基本動詞を中心に覚えておけば、かなりの範囲をカバーできます。
目安としては、まず20〜30語程度の代表的な動詞を押さえれば十分です。
珍しい動詞まで含めればSVOOを取れるものはさらにありますが、中には使用場面が限られていたり、現代の日常英語ではあまり使わなかったり、単純なto / forとの書き換えでは説明しにくいものもあります。
ですから、
「すべてのSVOO動詞を暗記しよう」
と考える必要はありません。
まずはgive、tell、show、send、buy、make、cookなど、よく使うものを例文ごと口慣らししておく。
そして知らないSVOOが英文の中に出てきたら、
「この動詞は『人+物』を前置詞なしで並べられるんだな」
と理解できれば十分です。

SVOO=SVOの便利版、と考えてみよう
最後に整理しましょう。
普通のSVOは、
S+V+O
誰が → どうした → 何を
です。
そこへ相手の情報を加えると、
SVO+to / for
になります。
そして、一部の動詞では、
S+V+人+物
と前置詞なしで並べることができます。
それがSVOOです。
I gave a present to her.
↓
I gave her a present.
I bought a book for her.
↓
I bought her a book.
前置詞なしで、意味はほぼ同じ。
だからSVOOは、
「SVOをもっと便利に言える語順」
くらいに考えておけばOKです。
ただし、使える動詞は限られています。
だからこそ、難しい文法ルールとして考えるより、
よく使う20〜30語と、その代表的な例文を口慣らしする。
これがSVOOを実際の英会話で使えるようにする近道です。




コメント